Vrai Amour ~妃奈の場合~

次の瞬間、その恋が確信に変わる。




『・・・・妃奈?』




そう呼ばれると、幸せに感じるのに、涙がじわりと溢れてきた。




「・・・もっと、一緒にいたいです」


思わず、そうつぶやいていた。

その間も涙は止まらずに、はらはらと膝の上に零れ落ちる。


『僕もそう思って、電話したんです』


恒輝さんは柔らかい声でそう言った。


『デートにお誘いしてもいいですか?』


その言葉に今度は嬉しくて涙が止まらない。


『・・・妃奈さん?』


「はい、もちろんです」





それから私たちは毎晩のおやすみメールと、週末のデートを約束した。
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