Vrai Amour ~妃奈の場合~


「・・んっ・・・」


優しいキスを繰り返しながら、恒輝さんが私の服を一枚ずつ脱がせていく。

恥ずかしいけど嬉しくて、私は恒輝さんの頬を両手で挟んだ。

「・・・妃奈・・・」

今日、恒輝さんの唇から零れ落ちる私の名前は、胸の奥がぎゅっとするほど甘い。

素肌をさらけ出して、お互いの体を強く抱きしめる。

「あったかい・・・」

触れ合う肌は熱を帯び、私たちを押し上げていく。

その肌に恒輝さんの熱い唇が、まるで刻印のように私の肌に赤い印を残していった。

「・・・妃奈、妃奈の全部を僕に教えて」

恒輝さんの手が私の肌を隅々まで触れていって、私は息を荒くする。

「・・・っ・・あっ・・・」

「・・・妃奈のすべてを知っているのは僕だけでいたい」

そう言って、恒輝さんの指先が内腿をすべる。

「・・・やっ・・・恥ずかし・・・んっ」

それでも恒輝さんの手は止まらず、触れられずともわかってしまうほど

濡れそぼったそこにゆっくりと触れた。
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