Vrai Amour ~妃奈の場合~
「ここだね。もっと気持ちよくしてあげるよ」

再び恒輝さんは私の脚の間に顔を埋めると、そこを指先で撫でながら舌先で蕾を吸い上げた。

「あ・・・ああ・・だめ・・・恒輝さ・・っ」

その二つの快感に、身体が仰け反る。

「・・・大丈夫。そのまま感じて」

恒輝さんは飛び跳ねてしまいそうな脚を押さえつけたまま愛撫を続ける。

「・・・あっ・・・や・・・なんか、変・・」

息がうまくできなくなって、私はシーツをぎゅっと握り締めた。

「はっ・・・あ・・・」

思わず腰が浮いてしまう。

「あ、あ、あああっ」

次の瞬間、身体がぎゅーっとなって目がチカチカした。

「・・・本当、可愛いな、妃奈は」

そう言う恒輝さんの声が聞こえたかと思うと、今度は太腿ごと持ち上げられ恒輝さんの腰が入ってきた。

「・・・妃奈、目を開けて」

ゆっくりと重いまぶたをもちあげると、こつんとおでこがぶつかった。

「・・・やっと、妃奈を僕のものにできる・・・嬉しいよ」

「・・・恒輝さん・・・」

幸せそうに微笑んだ恒輝さんは、額、まぶた、頬、鼻先、そして唇にキスを落とした。

「・・・愛してる」

その言葉がどれだけ私に幸せをくれただろう。

でも、答える暇もなく恒輝さんが私の中に入ってきて、さっきは感じなかった鈍い痛みに顔をしかめた。
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