俺様ヴァンパイア
「こんなところで、
何にしてるの?」
いきなり、話しかけられて
彼女は、びっくりしたと思うが
すぐに・・・
『何って、別に考え事です。』
って返事が返ってきた。
普段の俺なら、そんなこと
気にもしないのに、今日は、
ものすごく気になる。
「へぇ~若いのに考え事?
何考えてたの?」
気になって、聞き返してみた。
『自分と家族の違いとか?
自分でも、よくわかんないくらい?
それって変?』
そんなことを、暗い微笑みを浮かべて
言うから、若干、昔を思い出す。
そんな、話をしつつ思ったのは、
彼女と話しながら、
ヴァンパイアとしての本能が…
血の欲望が頭を過ぎる。
そんな時、不意に出た言葉が、
「おかしくないと思うよ。
そんな当たり前のコトを
普通、10代で考えないんだけ。
人間はね…」
さぞ、自分は、人間じゃない
かのような発言をされたら、
彼女も、びっくりしただろう。