Vrai Amour ~咲子の場合~
1.お嬢様の義務
「咲子、ちょっといいかしら」


お母様に階段の下で声をかけられて、私はうなづいた。




私は、桐島咲子、15歳

当時私は子役モデルとして活躍していた。

母のほうにヨーロッパの血が流れていたため

肌も白く、手足は他の子たちよりも長かった。



母の薦めで始めたモデルは思いの他楽しく

いつしか本物のモデルになりたいとも思うようになった。




けれど・・・











「モデルは高校を卒業したら辞めなさい」


夕食後のお茶をしている時、父が突然そう言い出した。
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