Vrai Amour ~斗真の場合~
大学では、俺は少しだけ目立つルックスではあった。

だが、生徒も皆結婚していることは知っていたし

有絵もここの生徒だったこともあって

生徒にはあこがれのカップルとうらやましがられていた。


そして、その年は有絵とつきあって12年、結婚して8年目。

そろそろ子供が欲しいね、なんて話し合っていたころだ。

もしかしたら、俺も幸せすぎて油断しすぎていたのかもしれない。





「先生」

次の年に入学してきた生徒の中で、やたらと俺にまとわりついてくる生徒がいた。





神島みちる




彼女はその年の新入生の中でもずば抜けて美人でセンスもよく

男子生徒からは毎日のように告白を受けているというウワサもあった。
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