Vrai Amour ~斗真の場合~
「・・・っ・・・みちる・・・」


「あっ・・・あんっ・・・ヒロ・・・」


真昼間の教室の隅で繰り広げられる情事。


でもみちるはその男だけではなく、学校の外でも他の男と遊んでいた。

みちるに近づく男はみちるが他の男と付き合おうが関係ないのだ。






「・・・なんで?だって、先生、エッチ上手だから」

あまりにストレートな物言いにあっけに取られる。

「覚えてない?去年酔っ払って抱いた女のこと」

一瞬、目の前が真っ暗になった。

覚えがないわけではない。

でも、自ら望んだことでもない。

あの日は、ちょうど有絵と絵のことで喧嘩をしてむしゃくしゃして、ひどく酔っていたことだけは覚えている。

朝、目が覚めるとそこは覚えのないホテルで、隣には裸の女が眠っていた。

髪で顔が隠れていたのと、使用済みになっていた避妊具を見てほっとしたが

俺は慌てて逃げ出した。

あの日のことは、有絵にも言えずようやく忘れかけていたところだった。
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