瞳の中の彼
「そういうことは早い方がいい...ってどういう事だ?
お前...銀二さんと何話してた?」
「えっ?」
と振り向くと私の腰に隼人さんの腕がまわり“グィっ”と引き寄せられた
顔が近い...
だんだんと隼人さんの顔が近づいてくる
ふと口元に目がいった
殴られたような痕
さっきはなかった...
思わず隼人さんの顔を両手で掴んだ
「...いっっ..」
痛そうな顔をしている
「あっ...ごめんなさい..痛かったですか?
..てかこれ..お兄ちゃんですか!?」
『隼人...外に出ろ!』
あの時お兄ちゃん、隼人さんを殴ったんだ...
私はスカートのポケットから携帯電話を取り出し お兄ちゃんに電話をかけた
『どうした?何かあったのか?』
「隼人さん悪くないのに どうして殴るの!お兄ちゃんのバカ!!」
思いっきり叫び電話を切った