瞳の中の彼
「ほら掲示板の所に 楓と仲良くお手てつないでる女の子! 可愛いだろ♡ 葵ってんだ」

ちょ....普通兄妹で...しかも 高校生だぞ 手なんかつなぐか?


「直也...家はあれで 普通なんだよ! あの楓が喜んでしてるんだ すげぇだろ?」


.....理玖さん...俺の心...よんだ!? 

そのほうが すげぇよ!


「あの 楓がねぇ...」

真がマジな顔して言った


俺たちはよく知っている 手に負えなかった 楓の事


荒れ狂っていた 楓

中1で『白狐』の幹部入り

喧嘩も半端じゃなかった...


でも 突然 1年後には楓の名前は聞かなくなった

封印されたみたいに.....

一体何があったんだ?


窓から見える楓はまるで別人だった

小さい妹の手を握って 微笑む 楓.....

俺たちはみんな 変わり果てた 楓を見つめていた


「お前たちに頼みたい事があるんだ」


理玖さんは真面目な顔をして 俺たちに語りかけてきた



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