瞳の中の彼
「葵を守ってほしいんだ あいつ ちょっとばかり 記憶なくしてんだ...」

「記憶をなくしてる!?」

「あぁ...最近戻しかけてる... その姿を見ると楓がやばいんだ.....」

やばいだと? 何がおきるんだ?



「呼吸が出来なくなる.....」



一体どうなってるんだ? この双子に何があったんだ.....



「楓の目の前で 葵....レイプされたんだ.....」

「「「  !!  」」」


「その頃 敵対していたチームの連中に 楓に恨みもっていたヤツらがいてな...葵を人質に獲ったんだ...手出しできない楓を 動けないほどボコボコにして あいつの目の前で 葵を犯したんだ 」


俺たちは黙り込んで 理玖さんの話を聞いた


「俺達が着いた頃には 奴らの姿はなく そこにいたのは 変わり果てた 楓と葵の姿だけだったんだ....動けないはずの楓だったんだけど 葵の体に掛けられていたのは 楓のジャケットだったんだ.....」

「ひっでぇよ...」

俺は自然と口から言葉がでた


「葵が目覚めたとき 悲鳴あげたんだ.....その声に反応して 楓の様子がおかしくなったんだ 呼吸が乱れ もがき苦しんでさぁ.....見てらんなかったよ.....」


理玖さんも相当辛かっただろう.....

俺が理玖さんの立場だったら 冷静でいられなかっただろう

自分の弟や妹が酷い目にあわされていて.....


「あげくの果てには 葵は記憶なくすし 楓は1週間意識なかったし 生きた心地しなかったよ....連中は見つからないし.....」


「俺たちはどうすればいいんですか?」

隼人は理玖さんを見つめて言った


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