瞳の中の彼
「とんでもないです。葵さんは総長の彼女さんです。例え同い年といえどタメ語なんて使えないッス。」



「私がいいって言ってるのに…」



敬語使われるとなんだかぎこちない。



「それに…六代目総長の妹さんだし…俺が護衛出来るなんて超嬉しいっス!」



……りー兄ってそんなに有名だったの?


わたし、何だか恥ずかしい。





暴走族だった頃の兄をわたしは知らない。


あの頃 りー兄はあまり家に帰ってこなかったし、

あの事件が起きるまでは何も知らなかった。



あのりー兄が暴走族のリーダーなんて…




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