瞳の中の彼
「ほら 行こうか? 葵ちゃん!」

男が私の腕を掴む


『怖い・怖い・怖い!』


恐怖が襲いかかる


頭が痛い...


『いやぁ!やめてぇ!...いやぁぁ!!』


鮮明な記憶が...よみがえってしまった


「車に入れろ!」


と男が他の連中に言っている

男たちはしゃがみ込んでいる私を 持ち上げ 車の中へ入れようとした


「あんた達何すんのよ!」

「この女も連れて行け!」

「きゃぁ!離して...」

未来が男たちに抱きあげられた


そのとき




「てめぇら! 何してんだよ!」




と声をかけてきたのは



廊下で会った 黒髪の男の人だった



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