瞳の中の彼
「ねぇ.....楓?」

「ん?」

「もし 私がいなくなったら 寂しい?」


私が言った言葉に驚く楓

今までずっと私の傍にいてくれた

友達と遊ばなくなったし.....

私がいなくなったほうが 楓も楽になるよね.....


「急になに?どうしてそんなこと.....」


楓の顔が怖くなった

本当のこと言えない.....

「あ.....夢見ちゃってさぁ...みんな離れていく夢.....」

そのとき

楓の大きい身体が私を包み込んだ


「そんなのありぇねぇし!」

「......えっ?」

「俺は何処も行かねぇ!だからお前も俺の前からいなくなるな!」


抱きしめられた腕の力が強くなる


< 70 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop