瞳の中の彼
気が付くと 俺はあいつを抱きしめていた

「すまねぇ...思い出させちまったな...」

「ご...ごめんなさい...もう..大丈夫です...」

「ごめんな...」

『俺はお前を守る』なんて偉そうに言ったのに...

「隼人さん!! 葵が また.....っつ...」

「どうしたの 楓?...あらあら.....」

「なになに? あー隼人! 葵ちゃん一人占めしてんじゃねぇぞ!!」

「ちょっ...こら!!金髪! 邪魔してんじゃないわよ!! ほら!あっち行くわよ!!
楓もほら!!」

「隼人も進歩したじゃん!」

「ほら!真君も」

「はいはい...まったく 未来さんにはかないませんねぇ...」


あいつらの声が聞こえる
でも俺はそんな声には一切気にせず 葵を抱きしめていた


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