漆黒の黒般若
俺の小姓のくせに総司の命令を聞く坂下に腹がたった
朝稽古の時急にあいつが入ってきたときは正直焦ってなにもできないでいた
しかし、副長が審判を勤めると聞いてほっとする
「はじめっ!」
試合が始まり周りは竹刀のぶつかる音に包まれる
あの総司が本気で技を防いでいるのを見て俺を含め皆驚きを隠せないでいた
しかしそれ以上に驚いたのは彼女の表情だ
あんなに生き生きとした坂下を見たのははじめてだった
結局勝負は総司の勝利となり、悔しそうにする楠葉だったがやはりその表情は晴れ晴れとしている
そんな彼女を見て坂下はこれからも小姓のままで良いのだろうかと思う
小姓として置いているのはなるべく彼女に刀を握らせたくないという副長の配慮からである
しかしこのまま彼女の才能を潰してしまってもいいのだろうか
俺は試合を見ながら心苦しくなった
朝稽古の時急にあいつが入ってきたときは正直焦ってなにもできないでいた
しかし、副長が審判を勤めると聞いてほっとする
「はじめっ!」
試合が始まり周りは竹刀のぶつかる音に包まれる
あの総司が本気で技を防いでいるのを見て俺を含め皆驚きを隠せないでいた
しかしそれ以上に驚いたのは彼女の表情だ
あんなに生き生きとした坂下を見たのははじめてだった
結局勝負は総司の勝利となり、悔しそうにする楠葉だったがやはりその表情は晴れ晴れとしている
そんな彼女を見て坂下はこれからも小姓のままで良いのだろうかと思う
小姓として置いているのはなるべく彼女に刀を握らせたくないという副長の配慮からである
しかしこのまま彼女の才能を潰してしまってもいいのだろうか
俺は試合を見ながら心苦しくなった