漆黒の黒般若
さっきから森の奥から何やら争うような声が聞こえる
“楠葉、大丈夫かな”
嫌な予感はしたがまさか楠葉に限って、とそんな考えはかき消した
しかしやはり心配性の祐は声のする方へ進んでいった
「おい、答えろ!」
そのとき怒鳴り声が聞こえてきた
祐の心配は最高潮にまで達していて、いてもたってもいられなくなってついに走り出してしまった
「楠葉ーっ、楠葉どこだー」
近づくにつれ明かりが見えてきて祐は回りの様子を見ようとしげみの中をのぞいてさっきの予感が的中していたことを哀しんだ
しげみの中にいたのは紛れもなく祐が探し求めていた楠葉だった
きっと怖くてうごけないでいるのだろう
元々小さい楠葉がもっと小さくなりながら小刻みに震えていた
その顔には恐怖の色が伺え目には涙がたまっていた
「楠葉…」
一刻も早く彼女を助けたいのだが相手は男3人
しかも手には刀を持っている
到底手ぶらの男女が敵うはずもない
焦る気持ちを抑え、冷静に考えた
しかし時間は彼を待っていてはくれなかった
1人の男が楠葉にしびれをきかしたのか突然襲いかかった
「危ないっ!」
気持ちよりも先に体が動いていた
気づいた時には刀を振りかざした男が今、まさに刀を振りおろそうとしているところだった
突然の乱入者にためらうこともなく、男はそのまま刀を祐に突き刺した
“楠葉、大丈夫かな”
嫌な予感はしたがまさか楠葉に限って、とそんな考えはかき消した
しかしやはり心配性の祐は声のする方へ進んでいった
「おい、答えろ!」
そのとき怒鳴り声が聞こえてきた
祐の心配は最高潮にまで達していて、いてもたってもいられなくなってついに走り出してしまった
「楠葉ーっ、楠葉どこだー」
近づくにつれ明かりが見えてきて祐は回りの様子を見ようとしげみの中をのぞいてさっきの予感が的中していたことを哀しんだ
しげみの中にいたのは紛れもなく祐が探し求めていた楠葉だった
きっと怖くてうごけないでいるのだろう
元々小さい楠葉がもっと小さくなりながら小刻みに震えていた
その顔には恐怖の色が伺え目には涙がたまっていた
「楠葉…」
一刻も早く彼女を助けたいのだが相手は男3人
しかも手には刀を持っている
到底手ぶらの男女が敵うはずもない
焦る気持ちを抑え、冷静に考えた
しかし時間は彼を待っていてはくれなかった
1人の男が楠葉にしびれをきかしたのか突然襲いかかった
「危ないっ!」
気持ちよりも先に体が動いていた
気づいた時には刀を振りかざした男が今、まさに刀を振りおろそうとしているところだった
突然の乱入者にためらうこともなく、男はそのまま刀を祐に突き刺した