漆黒の黒般若

お酒の入った彼らがぐったりとしはじめると辺りはいつの間にか暗くなっていた


「そろそろお開きにするか〜？」


顔の赤い平助がみんなに尋ねる


「あぁ、そうだな。楠葉は酒も飲めねぇもんだからつまんねぇだろ？ここからは俺たち大人の時間なんだよ」


けらけら笑う皆をよそに楠葉は上手く笑えていなかった


そしてそんな楠葉に気づき哀れみの目で見る佐之と斎藤



総司はなにをやってんだ？

来ると言っていたのに…

そう思い始めると原田は総司に腹がたち始めた



そんな中…


「しっ、失礼しますっ！」


突然飛び込んできたのは１番隊の隊士だった


「なんだ？そんなに慌てて、伝令か？」


息をきらす彼に平助が大丈夫か？と聞きながら首を傾げる


「は、はい。実は…」



次に彼が話したことは衝撃的だった



“お、沖田さんが…、襲われて怪我を…”