漆黒の黒般若
「沖田さん、なんのようかなぁ…?」


みたらし団子片手に沖田さんの部屋へ向かう


「沖田さぁん?入りますよ」


障子を少し開けて中を覗くと彼はどうやら寝ているようだった


「山南さんにいつ呼んでたのかも聞いておけばよかったな…。」


気持ち良さそうに寝ている彼を起こさないように静かに出ていこうと立ち上がり歩こうとしたとき楠葉の足に痛みが走った



「うっ”」


なれない正座をしていたためか短時間でしびれ上がった足は思い通りに動いてはくれない



しびれでよろけた楠葉はそのまま畳に転がった



「っつ、…たぁ〜」



涙目になりながらも沖田さんの安眠を守るために体の奥底から出かけた叫び声もぐっとこらえる



とりあえず倒れる時に何か蹴った感触を思いだし辺りを見渡す



しかし後ろを振り返った瞬間楠葉の目は見開かれた




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