漆黒の黒般若
「楠葉さん、楠葉さん…」



目を開けると山南さんが笑っていた



「こんなところで寝ていると風邪引きますよ?」



いつのまにか寝てしまったらしく外はすっかり暗くなっていた



「あたし、寝ちゃって…。あれ、山南さんどうしたんですか?」



「いえ、今日も土方君達は帰ってきそうにありませんし、よかったら一緒にご飯でも。と思いましてね」



「ごはん…ですか?」



「はい。いつも1人で食べてるんですよね?楠葉さん。たまには誰かと一緒に食べませんか?…といっても私だけですけどね」



ふふふ、と笑いかけてくれる山南さんになかった食欲も少しわいてきた



「でしたら、沖田さんの部屋で食べませんか?沖田さんが起きてたら、の話ですけど…」



「いいですね。総司も一緒なら楽しいでしょう。なら私は膳を持ってきます。楠葉さんは総司が起きてるか見てきてもらえますか?」


「あ、はいっ。わかりました」



一旦山南さんと別れると沖田さんの部屋に向かった


もちろん、手にはみたらし団子を持ちながら



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