漆黒の黒般若
カキンッ
辺りに刀のぶつかり合う音が響く
斬りかかってきた総司の刀を受け止めると2人は睨み合う
黒い面の下から覗く漆黒の目はまるで屍のように生を感じない
その目に見つめられた途端にどっと恐怖が押し寄せた
刀を押し合うが相手は力がないらしく
こちらが優位にたっていた
徐々に力をこめてゆく総司に黒般若が一旦間をとる
向かい合った2人はそれぞれ相手の出方を伺っていたが黒般若が総司に襲いかかった
「はぁあっ!」
総司は一瞬たじろいてしまった
何故ならば黒般若の声は高く、とても男が出せるようなものではなかったから…
「お、女?!」
隙が生じた総司に黒般若が斬りかかる
気づいたときには遅く
総司は腕に傷をおってしまった
「総司ーっ!」
後ろで見ていた斎藤が総司の傷を心配する
「大丈夫だよ…、一くん」
「駄目だ、お前は傷をおった。まだ隊士はいるんだ!任せろ」
拒否する総司に斎藤はいい放った
渋々後ろに下がる総司の代わりに斎藤が刀を向ける
「お前の相手はこの3番隊組長斎藤一が引き受ける。手加減は無用だ、どこからでもかかってこい!」
しばらく刀を構えたままだった黒般若だったが掛け声と共に斎藤にかかっていった
「やぁあーっ!」
殺意を丸出しにしてかかってくる黒般若の刀をよけると空いていたわき腹に刀をついた
しかし黒般若はそれをわかっていたかのように後ろによけると向かってくる斎藤の前から姿を消した
「っっ!!」
驚く斎藤に総司が声をかける
「一くん、上っ!」
なんと、黒般若は斬りかかってきた斎藤の上を飛び越えたのだ
後ろで刀を構える音が聞こえる
一気に後ろを振り向くと
ちょうど刀が降り下ろされるところだった
とっさにそれを受け止めるとちっ、と面の中から舌打ちが聞こえる
間をとった斎藤はそのまま刀を滑り込ませた
避けたものの飛び退く際に足をくじいた黒般若はそのまま後ろの樽が積んであるところに突っ込んでしまった
しんっ、と静まり返る辺り…
槽に突っ込んだ黒般若は出てくる気配がない
斎藤は恐る恐るそのばに近づき、刀を構えたまま槽をどけていく
するとなかには気を失った黒般若が倒れていた
「もう大丈夫だ、おい総司少し来てくれ…」
呼ばれた総司は先程違和感を覚えたものがやはりあっていたことを実感した
面が取れ、あらわになった顔は紛れもなくおなごだった
しかも、その顔にはまだあどけなさが残っている
「やっぱりね。黒般若の正体は女の子だったか…、でもまさかこんなに若い娘だとは思わなかったよ」
辺りに刀のぶつかり合う音が響く
斬りかかってきた総司の刀を受け止めると2人は睨み合う
黒い面の下から覗く漆黒の目はまるで屍のように生を感じない
その目に見つめられた途端にどっと恐怖が押し寄せた
刀を押し合うが相手は力がないらしく
こちらが優位にたっていた
徐々に力をこめてゆく総司に黒般若が一旦間をとる
向かい合った2人はそれぞれ相手の出方を伺っていたが黒般若が総司に襲いかかった
「はぁあっ!」
総司は一瞬たじろいてしまった
何故ならば黒般若の声は高く、とても男が出せるようなものではなかったから…
「お、女?!」
隙が生じた総司に黒般若が斬りかかる
気づいたときには遅く
総司は腕に傷をおってしまった
「総司ーっ!」
後ろで見ていた斎藤が総司の傷を心配する
「大丈夫だよ…、一くん」
「駄目だ、お前は傷をおった。まだ隊士はいるんだ!任せろ」
拒否する総司に斎藤はいい放った
渋々後ろに下がる総司の代わりに斎藤が刀を向ける
「お前の相手はこの3番隊組長斎藤一が引き受ける。手加減は無用だ、どこからでもかかってこい!」
しばらく刀を構えたままだった黒般若だったが掛け声と共に斎藤にかかっていった
「やぁあーっ!」
殺意を丸出しにしてかかってくる黒般若の刀をよけると空いていたわき腹に刀をついた
しかし黒般若はそれをわかっていたかのように後ろによけると向かってくる斎藤の前から姿を消した
「っっ!!」
驚く斎藤に総司が声をかける
「一くん、上っ!」
なんと、黒般若は斬りかかってきた斎藤の上を飛び越えたのだ
後ろで刀を構える音が聞こえる
一気に後ろを振り向くと
ちょうど刀が降り下ろされるところだった
とっさにそれを受け止めるとちっ、と面の中から舌打ちが聞こえる
間をとった斎藤はそのまま刀を滑り込ませた
避けたものの飛び退く際に足をくじいた黒般若はそのまま後ろの樽が積んであるところに突っ込んでしまった
しんっ、と静まり返る辺り…
槽に突っ込んだ黒般若は出てくる気配がない
斎藤は恐る恐るそのばに近づき、刀を構えたまま槽をどけていく
するとなかには気を失った黒般若が倒れていた
「もう大丈夫だ、おい総司少し来てくれ…」
呼ばれた総司は先程違和感を覚えたものがやはりあっていたことを実感した
面が取れ、あらわになった顔は紛れもなくおなごだった
しかも、その顔にはまだあどけなさが残っている
「やっぱりね。黒般若の正体は女の子だったか…、でもまさかこんなに若い娘だとは思わなかったよ」