漆黒の黒般若
このまま本当に口づけしてしまおうか


目の前で俺が接吻するのを赤くなりながら待っている坂下に、また鼓動が速くなる



自分でからかっておきながら返り討ちにあった気分だ

とにかくこのままだとなにかとまずい…


そう直感した斎藤はまだ甘い口づけを期待し待っている楠葉から離れた


そして、やっと気がついたのか楠葉も目を開けまたプンスカ怒りだした


その時言われたのだ



「大っ嫌い!」


泣いていたな…?


多分…?


睨まれた…?


いや、それはないな…?


どうする…?


追いかけるのか…?


いや、もう行ってしまった

俺は…


どうしたらいい…?



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