漆黒の黒般若
目の前に開け放たれた
漆黒の空間はなにやら
人を避けているような重々しい空気を醸し出していた



ゴクリと
唾液を飲み込むと
今まで呆然としていた
祐が口を開いた




「行こ」




たった2言だったが
あたしの足を動かすには
十分だった



「うん…」









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