漆黒の黒般若
ふすまを開けると斎藤さんはささっと部屋に入っていく
そんな中あたしはなぜか緊張していた
なぜなら…
あたしはここ1ヶ月斎藤さんと一緒の部屋になったものの部屋では斎藤さんとはろくに会わなかった
斎藤さんは夜の巡察や会議などで部屋を開けることが多く、この部屋はもはや楠葉の部屋と化していた
だから男女が同室などということにも抵抗がなく
すんなりと過ごしてきてしまったこの1ヶ月…
だからさっきの斎藤さんの言葉にも過敏に反応してしまったのか
と勝手に1人で理由をつけて納得していると
「そんな所に突っ立っていないで早く中にはいれ」
部屋から斎藤さんがあたしを呼ぶ
「は、はいっ」
変にあわてて声が裏返ってしまう
そんなあたしに首を傾げる斎藤さんはあたしに手招きしてきた
「すこし、手伝ってくれ」
「あ、はい」
何事かと思い、手招きしてきた斎藤さんの横にちょこんと座る
「悪いが髪紐が絡まってしまったのでほどいてほしいのだが…」
彼が指差す方を見ると斎藤さんの髪紐と黒髪が絡み付いている
どうしてこんな絡み方をするのだろうと思いながらもあたしは彼の髪を抜かないように丁寧に髪紐を髪からはずしていく
彼はすこし長い髪を後ろで少したかく結んでいてとても結びかたが上手い
斎藤さんの髪は意外に猫っ毛でふわふわと手触りがよくて笑ってしまう
「何を笑っているのだ」
後ろを向いていた斎藤さんがあたしの声に振り向こうとするのでそれを咄嗟に止める
「だめですよ!振り向くと髪の毛抜けちゃいますから」
「あぁ、すまない。しかし、アンタはなにゆえ笑っていたのだ?」
「え?あ、あの斎藤さんって猫っ毛で可愛いなと思って」
「か、かわっ?!」
「わぁっ!動かないでくださいっ!!」
急に振り返った斎藤さんに驚いてあたしは後ろにしりもちをついてしまった
「いたた…」
「すまない。大丈夫か?」
「はい」
斎藤さんが振り返ったおかげで髪紐はとれ縛っていた髪がふわっと落ちた
髪をおろした斎藤さんは縛っていたときより神々しくてあたしはつい見とれてしまう
そんな中あたしはなぜか緊張していた
なぜなら…
あたしはここ1ヶ月斎藤さんと一緒の部屋になったものの部屋では斎藤さんとはろくに会わなかった
斎藤さんは夜の巡察や会議などで部屋を開けることが多く、この部屋はもはや楠葉の部屋と化していた
だから男女が同室などということにも抵抗がなく
すんなりと過ごしてきてしまったこの1ヶ月…
だからさっきの斎藤さんの言葉にも過敏に反応してしまったのか
と勝手に1人で理由をつけて納得していると
「そんな所に突っ立っていないで早く中にはいれ」
部屋から斎藤さんがあたしを呼ぶ
「は、はいっ」
変にあわてて声が裏返ってしまう
そんなあたしに首を傾げる斎藤さんはあたしに手招きしてきた
「すこし、手伝ってくれ」
「あ、はい」
何事かと思い、手招きしてきた斎藤さんの横にちょこんと座る
「悪いが髪紐が絡まってしまったのでほどいてほしいのだが…」
彼が指差す方を見ると斎藤さんの髪紐と黒髪が絡み付いている
どうしてこんな絡み方をするのだろうと思いながらもあたしは彼の髪を抜かないように丁寧に髪紐を髪からはずしていく
彼はすこし長い髪を後ろで少したかく結んでいてとても結びかたが上手い
斎藤さんの髪は意外に猫っ毛でふわふわと手触りがよくて笑ってしまう
「何を笑っているのだ」
後ろを向いていた斎藤さんがあたしの声に振り向こうとするのでそれを咄嗟に止める
「だめですよ!振り向くと髪の毛抜けちゃいますから」
「あぁ、すまない。しかし、アンタはなにゆえ笑っていたのだ?」
「え?あ、あの斎藤さんって猫っ毛で可愛いなと思って」
「か、かわっ?!」
「わぁっ!動かないでくださいっ!!」
急に振り返った斎藤さんに驚いてあたしは後ろにしりもちをついてしまった
「いたた…」
「すまない。大丈夫か?」
「はい」
斎藤さんが振り返ったおかげで髪紐はとれ縛っていた髪がふわっと落ちた
髪をおろした斎藤さんは縛っていたときより神々しくてあたしはつい見とれてしまう