漆黒の黒般若
不機嫌な昼下がり
楠葉が来てから半年が経とうとしていた



「おはようございます」


あの日から相変わらず楠葉は斎藤の小姓をしていた


今日もなれた手つきで寝癖ごと髪をまとめるとふわふわの毛を綺麗に結い上げる

「できましたよ」


さすがにこの生活にも馴染んできた

仕事もスムーズに出来るようになり感情もある程度の人の前でなら出せるようになった



そんな楠葉に周りの幹部達も気軽に話しかけてくれるようになった




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