幸せの記憶
その様子を見ていた俊彦が
悦子に言った。
「悦子さん、久しぶりです。
元気そうで何よりです。
ところで、悦子さんのお子さんは
おいくつになりました?」
悦子の顔が一瞬、曇った。
「25歳です・・・。」
「そんなに大きいの?
じゃあ、最後にえっちゃんにあった頃に
授かったこじゃない?
えっちゃんたら、そんなこと何も
言ってなかったじゃん!
みずかさいな~。
結婚式もよんで
くれなかったじゃ~ん。」
悦子の顔色が変わった。
そしてひろしの顔色も
少し変わった。