俺だけの花嫁
――………
「疲れた…」
俺はトイレの手洗い場に手をつき、ハァとため息をつく。
オッサンやらに囲まれてしまい、上手く抜け出せたのはパーティーの中盤過ぎだった。
愛想笑いもいい加減に疲れた。
グッタリした気持ちで会場に戻り、周りを見渡すと真琴の姿がなかった。
「あれ…。どこ行った?」
肇が来ていて、話をしている姿は何度か見ていた
だから安心していたんだが…。
俺はキョロキョロと周りを見渡す。トイレかとも思ったが戻ってくる気配はなかった。