俺だけの花嫁
そんな時。
「お疲れ~。やっと解放されたか?」
肇が手を挙げて歩いてきた。
「あぁ。なぁ、えっと…綾川は?」
「真琴ちゃんならテラスだよ。慣れない所で疲れたみたいだ。行ってやれよ。」
肇はニッと笑い俺の肩を叩いた。
ホッとした気持ちでテラスに向かうと真琴の嫌がる声がした。
「すみません、連れがいますから…」
「その割にはひとりでいることが多かったよね。いいじゃん、少しくらい」
真琴に声をかけているのは30代くらいの男だった
酒ども飲んでいるのだろうか。しつこく真琴に声をかけている。
「すみません、本当、困ります…」