俺だけの花嫁
俺はそんな真琴の不安を取り除くように優しく微笑みながら頷いた。
「なぁ、結婚って言葉に捕われずに、一から始めていかないか?」
「一から…?」
「あぁ。そうだな…、とりあえず…」
俺はちょっと考える振りをして、チラッと真琴を見た。
別に考えることではないのだが、ちょっともったいぶってみせた。そして
「真琴。」
俺が真琴の名前を呼ぶと弾かれたように顔を上げた。
「真琴。」
「っ…」
見る見るうちに真琴の頬が赤くなっていくのがよくわかる。