俺だけの花嫁
「大丈夫か?」
「伊織…」
「遅くなってごめんな。」
俺がそう言うと真琴はホッとしたような表情を見せる。
怖かったよな…。
「生徒会は?」
「騒ぎを聞いた生徒が呼びに来てくれたんだ。」
「ありがとう」
微笑むその姿に胸が締め付けられる。
「何言ってんだよ。俺のせいなのに。……立てるか?」
真琴の腕を掴んでゆっくり立ち上がらせる。
正面から顔を見ると、頬が赤くなっていた。
これ…さっきの…?
「…顔、叩かれたのか?赤くなってる」
「あっ…」
真琴はしまったというように目を逸らして俯いた。