俺だけの花嫁
焦る真琴を無視し、ソッと腕を引き寄せた。
小さな体はスッポリと腕の中に納まる。
温もりが少しずつ心を落ち着かせていく。
しがみつくように真琴の抱きしめると、真琴も体の力を抜いて俺に預けるように胸に頬を寄せた。
「真琴がいてくれて良かった…」
自然とそう言葉が出てくる。
本当にそう思っているんだよ。
ソッと体を離して、赤くなった真琴を見つめる。
「急にごめん…。帰ろうか。」
そう言って手を繋いで歩き出す。
真琴、ごめんな…。
こんな女々しい奴が夫で
ごめんな…。