俺だけの花嫁
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翌日。
俺は朝早くから家を出ていた。
今日は休日。しかし家には春香がいる。そんな所に1日いるのはキツかったからだ。
アテもなくフラフラと街をさ迷う。
…俺、何してんだか。
春香とキチンと話せばいい。でも春香を目の前にすると胸が痛む。切ない感情が溢れる。
理屈では春香は義母だってわかっているが、気持ちが追いついていないのか…。
「まことー、走ったら危ないわよ!」
ハッとして振り返る。
5歳くらいの男の子が返事をしながら俺の横を走り過ぎた。
真琴…。