俺だけの花嫁




翌朝。俺達が学校へ行こうと風間さんの運転する車に乗ろうとすると後ろから声をかけられた。

もちろん、春香だ。
帰ってから少し話が出来ないかということだった


「…すみません。生徒会の手伝いがあるため今日は遅くなります。」

「あ…そうなの…」



残念そうに、何か言いたげな春香を横目にさっさと車に乗り込む。
真琴も一瞬戸惑った表情を見せたが、挨拶をし直ぐに乗り込んだ。


車内には沈黙が降りる。
そんな沈黙を破るように真琴に話しかけた。



「真琴。今日俺、生徒会あるから先に帰ってていいからな。」



真琴は“えっ”とした顔をしながらも、「待ってる…」と呟く。



しかしそれはさせたくなかった。



「ダメ。この前みたいなことになったらどうする。先に帰ってな。」



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