俺だけの花嫁
教科書を開いて、真琴が聞き逃した所の説明をする。
説明すればすぐに理解出来るのに、毎回解ってないってことは授業中は聞けてないってことなんだな。
そう思いながら眺めていると問題を解いた真琴が顔を上げた。
「正解。やっぱり真琴は理解早いよな。」
その理解力に満足げに笑顔で誉めた。
嬉しそうに微笑む真琴とバッチリ目が合う。
「あ…」
その瞬間、目を逸らした
また、だ。
「逸らすな。」
俺は見つめたまま、低くしかし、はっきり言った
いい加減、目を逸らされるのは嫌だ。
「目、逸らすなよ。この前から俺の目、見ないだろ。気付いてないとでも思ってたか?」