俺だけの花嫁
会見も終わり、周りと挨拶を終えた後、風間さんがスッとやってきた。
「社長からお電話です」
「ありがとう。ーーもしもし?」
『やってくれたな。』
「すみません。」
『俺は協力しないぞ』
「はい。わかっています」
電話の向こうで親父が笑った気がした。
『時間がない。話は後できく』
そう言って、一方的に電話が切られた。相変わらずだ。
「伊織様。行かれますか?」
「あぁ。」
車の用意をしてくれた風間さんに頷いた。
行こう。
真琴の所へーー…