俺だけの花嫁



「ここでいいよ。歩くから。」

「よろしいのですか?助かります。」



真琴をチラッと見る。

俺を見上げた真琴は視線の意味を理解し、自分の鞄を持って一緒に降りた


俺と真琴が外に出ると一斉に辺りの生徒がこちらを振り返った。


『伊織様よ。今日も素敵ね』
『伊織先輩だぁ。朝から会えてラッキー』


これも毎朝の光景。

しかし、



「え!?何!?」



驚いた真琴が俺に身を寄せる。


まぁ、確かに初めての人は驚くよな。俺は慣れてるけど。



「気にするな」

「無理だよね!?」



間髪いれずに言い返す。
その反応の良さに思わず笑いそうになった。



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