俺だけの花嫁
「拒否はしてない」
拒否はしていないんだ。
どちらかというと…。
俺はなんて言葉を返したらいいか考えた。
「君には…悪いことをしたと思ってる」
「え?」
真琴が驚いて俺を見返す
「突然こんなことになって…。どう顔を合わせていいかわからなかったんだ。」
これは本当だ。
彼女に対して申し訳ない気持ちは常にあった。
俺が選ばなければ彼女は結婚なんてしなくてすんだのに。
そして。
もうひとつは罪悪感。
俺は…、正直、春香をまだ忘れられてない。