俺だけの花嫁



「うまそうだな」



真琴の耳元で低くそう声をかけた。



「わぁっ!」



ビックリしている真琴の隣に座る。

その途端に男子達は諦めたように視線を真琴から離した。


…って何してんだか俺。
真琴は“妻”なんだから
何も気にすることなんてないのに。


アホくさ。



「ってか、何座ってんの?」

「空いてたから」



真琴の質問にそう答える
しかしそんな俺に何か言いたげな顔だ。



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