俺だけの花嫁


薫が「あっちはいいの?雨宮」と、俺が居たところを顎で指す。


チラチラと女の子たちはこちらを見ているが「あぁ。うるさくて飯も食えない」と、俺は視線に気がつかない振りをして、真琴のサンドイッチをひとつ摘んだ。



「女の子たちいいの?」


真琴が心配したように聞いてきた。

俺がいちゃ迷惑か?

一瞬そう思ったが、あえて口には出さない。



「あぁ。ここのほうがまだいい。」



これは本心だ。



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