俺だけの花嫁



真琴が居なくなった部屋で1人考えた。

真琴は俺に何か言って欲しかったのだろう。

でも何て言えばいい?

“妻”だとは言えない。

それに…政略結婚の立場で、真琴に手を出すなとは…正直言いにくい。


ハァ…。


重いため息が出る。

複雑すぎる関係だよな。

そんな時だった。



「伊織様」



部屋の外から風間さんが声をかけてきた。





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