俺だけの花嫁
「ってかさ、パーティーに行くのはいいけど、服とかあるのか?」
「服…?あっ!」
やっぱりな。
嬉しそうに帰りの車に乗り込んだ真琴にドレスのことを聞くと、そんなこと忘れていたかのように声をあげた。
「持ってない…」
「だと思ったよ。風間さん、お願いします」
俺は風間さんにそう伝えた。
にっこり頷いた風間さんは帰り道を変更した。
「え?どこ行くの?」
「さぁね」
意地悪く笑ってみせる。
真琴は何か言っていたが、あえて無視してみた。