私の秘密。

背後をとって
ぽそっとつぶやいた

でも彼には届いてないだろう

「大丈夫?」

『!!』

夏たちが
突然目の前に私が
現れたのかのように驚く。

無理もない

夏たちにしてみれば
さっきまで
神クラスの目の前で
戦闘体勢にはいったとこまでしか
目で追えなかったと思う

多分何がおきたか
普通の人なら
理解に苦しむね…

もう神クラスはいない

体は宙に浮いたまま
首から上にあるべきものがない
そこらへんを
見渡すと
無惨にごろんと転がってる
神クラスの頭がある

『…相変わらず、早業だな』

スピード自慢の
秋でさえ呆然としてる
当然だろう

夏達にしたら
さっきまでいた
強大な力の塊が
こんなにもあっけなく
朽ちたのだから。

「仕事は終わったわ、帰ろう」

神クラスの残骸を
無視して足を進める

『………あぁ』

魂のぬけた
ぬけがらのように
四人はぽけーっと
しながらあたしのあとに続く

「夏、残骸処理しといてね。」

『………あ、あぁ!』

思い出したかのように
動き出す

残骸処理は夏の仕事

一片も何も残らないように
炎で燃やしちゃう。

これが終われば
仕事は終わり。


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