モテ遊ばれた実雨の恋愛【上】
「ここまでにしてあげたら?本当に恋愛する気が無さそうなんだし」


少し、頬を崩しながら樹夜夏は笑った。


「何で笑うのよ!!」


怒りが混じった口調で、樹夜夏に言った。


「怒っているのに、怒り方が可愛いと思って♪」


「それは、どうも」


今度は笑った。


怒笑哀楽が激しいなっと、自分で思う。


こんな私でも、二人は許してくれる。


そんな二人が大好きだ。


「そう言えばさ」


樹夜夏が再び口を開いた。

すると、話すと同時にホームルームを告げる予鈴が鳴ってしまった。


「また、後で話すよ」

残念そうに、樹夜夏は自分の席へ戻っていく。


私は、見つめながら席へ着いたのだった。
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