この手でキミを温めさせて【短編】
会長は俺達の傍で止まってゆっくり降りてくるマミちゃんを待っていたのだが、彼女はどんどんコースから外れていく。


あはは、最初はそうなんだよな。


なかなか真っすぐは降りれないし、転んで止まるしかないんだ。



「大変そうですねぇ〜会長サン」


「まぁしょうがないよ、初めてなら誰でもあぁなるさ」



気の毒そうに声を掛けるサクエリちゃんに、苦笑いしつつも優しく見守る会長。


マンツーマンで教えると言っても結局は最初だけで、慣れてきた子はだいたい女の子同士で滑り始めるんだ。


正直なところ、俺らも好き勝手に滑りたいしね。


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