この手でキミを温めさせて【短編】
会長も結構滑りは上手で、本当ならもっと上級者コースで滑りたいはず。


それでもちゃんと付いて教えてあげてる真面目で優しい会長には尊敬するな。


まぁ、マミちゃんの場合は付いてないと危ないだろうけど…。



「あたしも初めてだけど、もう結構上達したんですよ〜!ねっ、冬瑚先輩♪」


「あぁ、うん。さすがサクエリちゃんは覚えが早いよね」



だったら女子同士で滑ってこい!


…と言いたい気持ちを抑え、とりあえず話を合わせる。



「そうか。絵里子ちゃん運動神経がいいんだな」


「そんなことないですよぉ〜!でもマミちゃんよりは…」



そう言ってマミちゃんをちらりと見る姿には、少なからず嫌味を感じる。


< 11 / 44 >

この作品をシェア

pagetop