この手でキミを温めさせて【短編】
「あれ…マミちゃん帽子は?」
いつの間にか彼女の薄いピンク色のニット帽がなくなっている。
「あ、さっき転んだ時に…。コースの外の下の方に落ちちゃったからもう取れなくて」
栗色のボブスタイルの髪に付いた雪を払いながら笑う。
もうどこまで健気なんだ、この子は。
「そっか…。寒いだろ、これ被っとけよ」
「わっ!?」
俺は自分が被っていた黒のニット帽をマミちゃんに無理やり被せた。
少しぶかぶかの帽子は、マミちゃんの目まで隠してしまう。
でもそこから少し覗かせる上目遣いの瞳が……
あぁ~それは反則です!
レッドカードです!!
いつの間にか彼女の薄いピンク色のニット帽がなくなっている。
「あ、さっき転んだ時に…。コースの外の下の方に落ちちゃったからもう取れなくて」
栗色のボブスタイルの髪に付いた雪を払いながら笑う。
もうどこまで健気なんだ、この子は。
「そっか…。寒いだろ、これ被っとけよ」
「わっ!?」
俺は自分が被っていた黒のニット帽をマミちゃんに無理やり被せた。
少しぶかぶかの帽子は、マミちゃんの目まで隠してしまう。
でもそこから少し覗かせる上目遣いの瞳が……
あぁ~それは反則です!
レッドカードです!!