この手でキミを温めさせて【短編】
『アハハ…心配かけてすんません』



会長……どんどんキャラが崩壊してるぞ。


俺とマミは苦笑いしつつも、助けに来てくれた二人にお礼を言った。



その後は先輩方が俺らの板を持ち、俺がマミをおんぶして下まで降りたのだった。


その時も密着したカラダと、すぐ傍に感じるマミの声にかなりドキドキしていたのだが。


タイミングを逃した俺は、結局気持ちを伝えることは出来なかった。



ただ、マミが俺の背中にしがみ付きながら


『冬瑚先輩、あのね……
……やっぱり何でもない』


と、かなり意味深なことを言っていたことだけが気になった。



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