*硝子*【短】

+ガラスの光【終】

─1年と半年後─


御神さんと出逢ってから、
2度目の夏が来ました。

この蒸し暑さだけは、
いつもと変わらない・・・。


「倖・・・」

今日は倖のお墓参り。

そして、倖の大好きな
御神さんも一緒に・・・。

「御神さんも一緒だよ」

「倖ちゃん、元気?」
「久しぶりだね・・・」


倖、喜んでくれた?
倖は御神さんが大好きだったもんね。



「三咲さん・・・」

「ん?・・・」

「僕と付き合って下さい」


そう言って差し出したのは、
夏の太陽に反射してキラリと光る
銀の指輪だった。

「あ・・・っ」


それを御神さんは私の
左手薬指にはめる。


「返事は・・・?」




「はい・・・っ!!」

白銀に輝くその指輪は
永遠の愛を誓い語っていた。

私の頬から流れる一粒の
雫の様に─・・・。



*+...End...+*
─*+ガラス+*─

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