*硝子*【短】
「頭いたい・・・」

「大丈夫・・・?」

私は倖のおでこを
手で包む様にのせる。


「熱は・・・無いみたいね」
「幼稚園、頑張って行ける?」

「うん、大丈夫だよ」


そして、倖を幼稚園へ送り
私は自分の仕事場に直行した。


*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

お昼休憩が終わり、
また仕事に明け暮れていた。


そんな時、私のポケットから
~チャララー~

携帯の軽快な着信音が鳴り響いた。


「・・・・・?」

とりあえず出てみる。


「もしもし・・・?」

『三咲さんですかっ?』


「は、はい・・・何方ですか?」

『スミマセンっ、御神恵介です!』

「あぁ・・・どうかしましたか?」


これじゃ何の為にかけた電話か判らない。

『倖ちゃんが・・・っ』

『倖ちゃんが、熱を出して
倒れたんですっ!』


・・・・え・・・?

耳を疑うその言葉。

『至急、○○病院まで来られますかっ?』


向こうも相当慌ててたみたいだけど
何も言葉が頭に入って来ない。


『三咲さんっ!?大丈夫ですかっ?』


その言葉にはっと我に帰る。

「あ、あぁっはい・・・っ!」
「今から行きます・・・っ!」
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