恋心
私は、机に向かうと、数学のテキストを開いた。
「あっ、これ…さっき、教えてもらった問題だ…。」
それは、さっき先生に教えてもらった問題と数字が少し変わっただけの似た問題だった。
早速、教えてもらったことを思い出しながら解いていく。
カリカリ…
カリカリ…
「って、あれ?」
解けない…。
さっき教えてもらったばかりなのに。
この後、どうやって解くんだっけ?
「………。」
明日、また先生に聞いてみようかな?
でも、先伸ばしにしてもなぁ…。
「電話してもいいかな…。」
先生が帰ってから30分。
多分、先生も家に着いてるはず…。
そう思い、私は鞄にしまってあった携帯を取り出し、開く。
…と、不在着信が一件残っていた。
「誰だろ…?」
さっそくアイコンを押す。
「……先生!?」
しかも、電話が来てたのはほんの2、3分前…。
私は急いでかけ直した。