空を自由に飛ぶことができたら。
「っくぅ・・・・・・・・」
わたしが起きたのは、夜中の2時。
外はまだまだ暗いが、
夜の街はまだまださかっている。
お気に入りのパジャマは汗でぐしょぐしょになり、
綺麗に整えた前髪も、
汗で額にくっついていて、
息は荒く、
頭がぼぅっとする。
原因はすぐわかる。
さっき見た夢のせいだろう。
「なんで今更あんな夢・・・・・・・」
しばらく震えていた自分の手を見ていると、
携帯が鳴った。
乾いた口の中を十分に潤して電話にでる。
「はい・・・・・・・・・・酒田です」
「あ、ちな?黒田だけど」
「黒田さん、どうしたんですか、こんな夜中に」
「夜中通り越して深夜だけどね」
電話の向こうでくすくすと笑ったのが分かった。
「もしかして、なんとなく掛けたかったとかじゃ・・・・・・」
「ハハッ、さすがにそれはない」
黒田さんから電話が掛かってきたときから、
なんとなく要件は分かっていたので、
制服に着替えながら言う。
「出動要請ですか」
「正解」
即答だった。
「場所は」
「海稜西高校の近く、表通り3」
「了解」
すでに高校の制服に着替え終わった私は、玄関へ向かう。
「もしかして、わたしの高校だからですか」
「なにが?」
「仕事に決まってるじゃないですか」
ハハッ、
といつものように黒田が笑った。
「やっぱあんた真面目ね、私、嫌いだわ」
「そんな真面目じゃないですけどね」
玄関につき、ローファーを履く。
そのあいだ、他愛もない会話をしていた。
ドアノブに手をかけた瞬間、電話の向こう側から不機嫌そうな声がした。
「やっぱすぐにわかっちゃうあんた嫌い」
すぐ『嫌い』という言葉を口にする、いわゆる口癖の黒田は、
分かりやすい。
今度はわたしがハハッと笑うと、こういった。
「嫌いで結構ですよ」
わたしが起きたのは、夜中の2時。
外はまだまだ暗いが、
夜の街はまだまださかっている。
お気に入りのパジャマは汗でぐしょぐしょになり、
綺麗に整えた前髪も、
汗で額にくっついていて、
息は荒く、
頭がぼぅっとする。
原因はすぐわかる。
さっき見た夢のせいだろう。
「なんで今更あんな夢・・・・・・・」
しばらく震えていた自分の手を見ていると、
携帯が鳴った。
乾いた口の中を十分に潤して電話にでる。
「はい・・・・・・・・・・酒田です」
「あ、ちな?黒田だけど」
「黒田さん、どうしたんですか、こんな夜中に」
「夜中通り越して深夜だけどね」
電話の向こうでくすくすと笑ったのが分かった。
「もしかして、なんとなく掛けたかったとかじゃ・・・・・・」
「ハハッ、さすがにそれはない」
黒田さんから電話が掛かってきたときから、
なんとなく要件は分かっていたので、
制服に着替えながら言う。
「出動要請ですか」
「正解」
即答だった。
「場所は」
「海稜西高校の近く、表通り3」
「了解」
すでに高校の制服に着替え終わった私は、玄関へ向かう。
「もしかして、わたしの高校だからですか」
「なにが?」
「仕事に決まってるじゃないですか」
ハハッ、
といつものように黒田が笑った。
「やっぱあんた真面目ね、私、嫌いだわ」
「そんな真面目じゃないですけどね」
玄関につき、ローファーを履く。
そのあいだ、他愛もない会話をしていた。
ドアノブに手をかけた瞬間、電話の向こう側から不機嫌そうな声がした。
「やっぱすぐにわかっちゃうあんた嫌い」
すぐ『嫌い』という言葉を口にする、いわゆる口癖の黒田は、
分かりやすい。
今度はわたしがハハッと笑うと、こういった。
「嫌いで結構ですよ」